- 2012.08.24
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外国人保険あれこれ
アンサーノックスは外国人支援の派遣会社という位置づけで仕事をしています。
派遣社員といえども、社会保険や労働保険、
雇用保険に加入することは自分の身を守ることである、と同時に、
現在は働くための条件である、とも言えると思います。
在日外国人と一口に言っても、どの国から来たのか?によって、
年金制度の適用に違いがあります。
というのも、日本国政府が協定を結んでいる国から来た人であれば、将来自国へ帰った後、
日本で収めた保険料を合算して、年金を受け取ることが出来るのですが、
協定を結んでいない国から来た人にはその制度はないため、
永住でもするつもりでなければ、保険料のほとんどは掛け捨てになってしまうのです。
それでも、現状では働く人には(一定の条件はあるにせよ)加入が義務付けられているのです。
確かにもらえないものを払いたい人はいないのですが、それでもこの国に来て働くということは、
単に賃金の高い安いだけにこだわることなく、
義務を果たさねばならないことを自覚してもらわなければいけないのだと思います。
また、雇用保険というのは6か月働いて、
3か月休める制度だと悪い方に理解している人が多いことも気になります。
これは外国人に限った事ではありませんが、仕事を紹介しようと電話をすると、
「今雇用保険もらってるから働けない」と、本末転倒な返事を耳にすることもあります。
派遣村の出来るきっかけとなったリーマンショックの時には、
いざ雇用保険の窓口に行くと、実は加入すらされていなかったという笑えない話も多く聞きました。
この場合、雇用保険自体への意識が薄く、
自分の加入状況を理解できていなかったという外国人ならではのケースもありますが、
毎月給与明細から天引きされているのに、会社が懐に入れてしまい、
本人が泣くハメになったという本当に悲惨なケースも少なからず耳にしています。
自動車保険一つとっても、
自分の運転は上手だから加入する必要がないと主張するいしあたまさんや、
生活が苦しくなって、加入していた任意保険を払えなくなってしまい、
なんとなくそのままにしてしまった・・・
というケースも私が聞くだけでも多いように思います。
ただ、外国人が事故に遭遇した場合、加害者であれ、被害者であれ、
様々な手続きをこなすのは非常に困難で、
保険会社の信頼をおける担当者さんや、少し割高になるとしても、
弁護士サービス付きの保険に加入することを、
最近では強く勧めています。
いずれにしても、我々派遣会社は定住外国人との一番の窓口であるのだから、
その重要性を理解してもらい、より合理的でより良い選択をしてもらうための努力を
常にしていなければいけないのだと今日も改めて思うのでした。