- 2010.06.04
- 旧ブログ
日本の将来と『なお と かん』
今日のことです。
事務所に来てくれたブラジル人との雑談の中でこんなことを聞かれました。
『ナオ ト カン ハ ドウデスカ?』
私とすずは一瞬何のことかわからずに
『???』状態です。
『ナオ ト カン デス!』
と言われて、
『ナニ ノ カン デスカ?』
『カンヅメ?キモチ?』
と聞き返しました。
缶ビールとか、缶コーヒーとか、桃の缶詰のようなモノなのか?
ヤマカンとか(シックスセンスの)第六感なのか?
幸福感とか絶望感のような気持ち的なものなのか?
『ナオトカンデス!』
まだ『???』状態の私に、ブラジル人は
『ニッポン ノ アタラシイ プライム ミニスター!』
『ああ!カンナオト!』
というとんちんかんなやり取りがありました。
なるほど『ナオトカン!』
ナオトで一拍置けば問題ないのですが、
続けて読むと何のことだかまったくわかりません。
その後もサッカー好きなペルー人のお父さんから、
『アタラシイ プライム ミニスター ダレ?ドウ?』
と質問されました。
日本人の奥様を持つペルー人のお父さん、奥様にも次の首相に関して話をしたところ、
奥様は日本は誰が首相になっても同じだと主張したそうです。
お父さんはそれではダメだ、日本の国を作るのは自分たちなのだから、
自分たちで考えて選ばないといけない!とおっしゃいました。
そしてこのような話をして下さいました。
『私の国ペルーには広大な土地がある、豊かな鉱物資源もある、
お米もじゃがいも取れる大きな畑がある。
マチュピチュやナスカには世界中から人が訪れる。
今は昔と違ってテロは少なくなった。
なのになぜ国は貧乏なままなのか?
ペルーだけではない、南米は貧富の差が激しく、文字の読めない人がたくさんいる。
教育を受けられない子供たちはドラッグの問題に巻き込まれ、将来は暗いままだ。
日本の教育は素晴らしい、日本人は皆字が読めるし、掛け算もできる。
日本は今のままではもったいない。
20年前私が日本に来た当時は有名なスポーツメーカーのスニーカーはほとんどが
Made in Japanと書かれていたし、ペルーでは今でも
Made in Japanは高く評価されている。
でも今は靴のほとんどはMade in Chainaで、自分が働いていた工場は
中国に機械を持って行ってしまった。
友達が勤めていたプレス工場もだ。
安いものばかりを求めて、工場が中国に移転してしまったら、その後日本はどうなる?
私の子供は日本の学校に通っている。
日本を良くする子供たちになってもらいたい。』
真剣に話すその目を見ながら話を聞いていたら胸がいっぱいになりました。
地域と国と世界、全ては繋がっているのだと改めて実感しました。
彼に良い機会を提供出来る会社でありたいと思います。