株式会社アンサーノックス

2010.06.25
旧ブログ

登録スタッフさんとの出会い

派遣会社にとって登録者が増えるのは当然良いことです。
が、それは仕事のない人、現状に満足していない人がいるということでもあります。
なので、登録して下さる方が増えれば増える程、私自身はプレッシャーでもあり、
小さい会社で登録者の顔がわかるからこそ、何にも出来ない会社というのが
情けなくて申し訳なくて悔しいです。
先週も大勢の方が登録に来て下さいました。
「ただの出会い」がないように、「ただの登録」っていうのもないと思っています。
ただの登録スタッフにしてしまうかどうかは派遣会社に因るところも多分に大きい・・・
そうはしたくないと思ってはいても、小さい会社で仕事を紹介出来ない自分に
不甲斐なさを感じながら、明日こそ、明日こそと思いながら頑張っています。

そんな中で先週登録して下さったTさん。
笑顔の素敵な、いかにも真面目なお父さんタイプ。
日本語が少し惜しくて、でも、ホントにあと少しの日本語が出来れば、
職場の誰からも好かれるような存在になりそうなスタッフ。
もう少し日本語を勉強しましょうという言葉と、無料の日本語教室へのお誘いで登録は終わり、
そしてタイミングよく3日後の仕事紹介。
でも彼は転んで骨折してしまったということで現在は仕事ができない・・・。
神様は意地悪だなぁ。
そんな風に考えていたところ、思いがけず彼が訪問して下さいました。
痛々しいギプスと少し顔色の悪い顔、雨の降る中わざわざバイクで訪問してくれ、
こう言ってくれました。
「先日は仕事を紹介してくれてありがとう。
前に日本の(日本人の経営する外国人登録スタッフのいない会社を指します)派遣会社に
登録に行った時には、『ナニガホシイデスカ』と遠くから言われただけで、
すぐに追い返されてしまった。仕事をすることは出来なかったけど、紹介してくれてありがとう。」
そう言って、手作りのケーキを差し入れて下さいました。
彼は長い間シェフをしていたと登録の時にはそんな話をしていたなぁと思いだしました。
「今日のケーキはブラジル風ではなく、日本風に少し砂糖の量を減らしました」
なんだか涙で滲んでケーキがよく見えませんでした。
もっともっともっと頑張ります!