株式会社アンサーノックス

2011.01.05
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ブラジルからのニュース、対伯関係を考える

新年を迎え、遠くブラジルでは新しい大統領が就任したとニュースになりました。
それに伴い、新政権で重要なポストに就任した大臣が発言した内容が、
下記のようなニュースになりました。

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転載記事
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新大統領の“懐刀”ブラジル開発相 「存在感、中国が圧倒」

■日本は理想的パートナー 経済協力期待

フェルナンド・ピメンテウ氏 
【ブラジリア=松尾理也】ブラジル初の女性大統領ジルマ・ルセフ氏(63)の選挙戦で特別顧問を務め、新政権で開発・工業・貿易相に就任したフェルナンド・ピメンテウ氏(59)が2日、首都ブラジリアで産経新聞のインタビューに応じた。ピメンテウ氏は「日本とブラジルはお互いに足りないところを補完しあえる理想的パートナー」と評価した上で、「残念ながらアジア勢としての存在感では中国に大きく引き離されている」と指摘。国際交流や経済協力の活発化に強い期待を示した。

 ピメンテウ氏はルセフ大統領と同郷のミナスジェライス州ベロオリゾンテ生まれ。40年以上にわたって親交を保ち、昨年の大統領選では陣営の特別顧問を務めるなど、ルセフ氏の側近中の側近として知られる。

 新政権で産業開発を担当し、順調な成長を続けるブラジル経済のかじ取りを担うピメンテウ氏は、日本について「世界最大の日系社会を擁することもあり、ブラジル人は日本に対し正直さや規律正しさといったプラスの印象を持っている」と賛辞を贈った上で、「広大な国土と潤沢な資源を持つブラジルは、優秀な技術や人材を持つ日本とお互いに補完しあえる理想的な関係にある」と指摘。

 一方、近年ブラジルでも急激に存在感が高まっている中国については、重要な友好国ではあるものの「どちらも広大な国土をもち、開発段階も似ている部分があるため、むしろ競争相手としての側面が強い」と分析。パートナーとしての日本の長所を認めた。

 ただし、中国からの投資額が急伸するなかで、ブラジルでの日本の存在感はかつてのアジア勢ナンバーワンの座からとっくに滑り落ちている、とも指摘。ブラジルとの関係強化に再び本腰を入れるよう求めた上で、とりわけ協力を求める重点分野として(1)高速鉄道(2)空港整備(3)地下鉄-など交通インフラ分野をあげた。

 また、昨年12月の入札予定が4月に延期されたリオデジャネイロ-サンパウロ間高速鉄道計画について、昨年12月の段階では応札断念と伝えられた日本勢の復活にも、強い期待を示した。

【用語解説】ブラジルの対中・対日貿易

 2009年のブラジルの輸出相手国は中国がトップ(13・2%)、輸入相手国でも中国は米国に次いで2位(12・5%)を占める。特に、ブラジルが埋蔵量世界一を誇る鉄鉱石や大豆など1次産品の対中輸出が拡大している。一方、日本は輸入相手国の5位(4・2%)。近年、日本でも「新興国の中で政治・金融が安定している」(民間エコノミスト)ブラジルへの投資が進むが、出遅れ感は否めない。

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BRICsと言われて久しいですが、私自身、お隣の中国以外の国の大臣の発言を
気に留めてきたことがなかっただけにとても新鮮なニュースのように感じました。
国土や資源などの面で日本とは比べ物にならないくらいのポテンシャルのある国々が、
急速に開発を進めている中で、この先の日本はどのようなコンパスを持ってどこへ向かうのか。
日本の現状を打開する腹案(!)も含めて、何かの手がかりになるかもしれません。
国境のない空を行き来する気持ちで新しい年をぐんぐん進んでいきたいと思ったニュースでした。